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「出口のない海」 (ネタばれ注意)
f/x IT media tank中の人のお誘いにより、試写会にて鑑賞。 公開前の映画に対する感想は初めてかもしれない。

てなわけで、思いっきりネタバレを含んでますんで、劇場で鑑賞する意向のある方は、以下を読まないことをお勧めします。 もちろん、読んだ後の抗議(反論は除く)は受け付けません (^^;
同行者は生粋の潜水艦映画好きということで、冒頭の描写で既にダメ出し。 艦内の雰囲気が妙にホノボノしているし、回天以外の攻撃手段(通常魚雷は?)を持っていないとか、リアリティのかけらも無いことに呆然。 だいたい、航空機が一切登場せず、急速潜航を必要とされるような描写も無いのに、潜水艦が常に海中を進んでいるってな、どういう時代の戦争だ? あれは原潜だったのか?

上記を抜きにしても、ドラマ的には主人公の動機に一貫性が無いってのが致命的。 順を追っていくと...
  1. 同窓(明大らしい)の陸上部員(並びに恋女房である捕手)が軍に志願するという話を聞いて、喫茶店で殴り合い寸前の論争になる。 その際、野球をたかが球遊びと言われたことに対し、戦争もたかが領土と資源の取り合いに過ぎないと反論する。 にも関わらず、その晩(だよなぁ... あの描写だと)両親に対し、海軍に志願するつもりだと宣言する。 この前後の描写からすると、赤紙よりも先に志願した方がまだ楽が出来る、くらいの動機にしか見えない。
  2. 回天の乗員候補生募集に際し、即決せずに周りの反応を窺う。 しかし、かつての同僚(野球部)が「俺は軍でも補欠だった」と言い残して辞退したことを受け、自分は志願する。 これでは、エリート意識の発露にしか見えない。
  3. 前出の元陸上部員が出撃に際し、回天の故障が原因で特攻し損なう。 その後、主人公に対し代わりに出撃させてくれるよう頼むが、それは単なる自殺じゃないかと突っぱねる。 ところが、いざ自分の出撃の際に故障が起きると、(その場では怒って見せるが)実はホッとしていたと後述する。
  4. ラスト直前、自分を慕ってくれる整備兵に「なぜ死ぬのか」と問われ、とってつけたように「回天のような兵器の存在を後世に伝えるため」などとのたまう。 しかし、その後のキャッチボールで以前から練習していた変化球を投げることに成功すると、「これが俺の夢だ」と断言する。 だったら、せめて「後の子供たちが平和に野球を楽しめるため」くらいのことを言えんのか?
先日ひでぼさんのコメントじゃないが、最近ではここまで付和雷同な主人公が許容されるのかと、改めて実感。 私も、決して特攻を肯定するほどの自己犠牲感覚は持っていない(自己満足が理由であれば話は別)が、たいした理由も無く特攻したがる人間の気持ちなどは更に想像の範疇外。 念の為に言っておくけど、家族やご近所の人々、それに軍の上官ですら「御国の為に死ね」など劇中では一言も言っていないのよ。 それでも、家族(恋人を含む)を守るためとでも言うのなら、まだマシなのだが...

個人的には、一度は死ぬ覚悟を決めて回天に乗り込み、にも関わらず出撃が中止されたことによる葛藤、そして改めて覚悟を決めねばならないという心の地獄、更には生きて帰ってしまったことによる周りからの叱責など、フォーカスすべきポイントは多々あったと思うんだけど... それでも最後には訓練中に(誰も殺さずに)死んでゆくという、八方美人的な結末にしたことには怒りすら覚える。 お前ら、いったい何がやりたかったの、と。

ちなみに、エンディング・テロップで製作者の中に「朝日新聞社」という文言を見つけた時には、マジで「ああ、そのせいだったのか」と自らを納得させたがった自分を発見して、更に愕然としたぞ (^^;

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2006-08-22 13:45 追記(蛇足)

ラストで海から引き上げられる訓練艇を見た時、思わず「太陽がいっぱい」のラストシーンを連想してしまった... で、そのハッチを開けるところで、ついついホラー的な展開を期待してしまったのも、ホントの話 (^^;

| 2006.08.22 | 02:49 | Audio & Visual | Comment (0) Trackback (0) |
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